ISBN | 978-4-87571-069-1 |
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書籍コード | 69 |
判型 | 4/6判 並 |
頁数 | 272 |
定価 | 2,420円(税込) |
現代的視点で文学テクストを読むシリーズの第四弾。80年代以降、歴史、心理、文学、アート諸領域を越境し、共時的関心を呼び覚ましている「記憶」、とりわけ「文化的記憶」と「トラウマ的記憶」を手がかりに、文学テクストに、その想起と忘却のダイナミズムを辿った意欲的論集。
はじめに
*アメリカ文学における文化的記憶
第一章 杉田和巳 ハーマン・メルヴィル『ビリー・バッド』の「後日談」を読む ? 語り、歴史、<花形水夫>の文化的記憶
第二章 中西典子 ウィリアム・フォークナーの『征服されざる人びと』におけるアメリカ南部の文化的記憶 ? 復讐・決闘・名誉
*イギリス文学における文化的記憶
第三章 奥田優子 『ハムレット』 ? よみがえる死者の記憶
第四章 阿部美春 オリエント女性サフィ ? 『フランケンシュタイン』に刻まれたオリエントの記憶
*アメリカ文学における心理的・トラウマ的記憶
第五章 山本祐子 マーク・トウェインの未完作品「インディアンの中のハック・フィンとトム・ソーヤー」? 記憶と深層心理を探る旅
第六章 村尾純子 スコット・フィッツジェラルドの『夜はやさし』 ? 忘却された記憶の回帰とディック・ダイヴァーの崩壊
第七章 山下 昇 トニ・モリスン『ビラヴィド』におけるトラウマ的記憶と語りによる解放
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