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ホームランドの政治学――アメリカ文学における帰属と越境 【✅PICK UP!】
小谷耕二 編
本書は「ホームランド」を一つのキーワードとしてアメリカ文学を論じたものである。「ホームランド」という言葉は9.11同時多発テロ直後、ブッシュ(父)大統領によってテロや外敵の脅威から国土を守るという文脈で用いられたとのことである。アメリカという国家は移民によって作られた国であり、渡ってきた多くの移民が国家としてのアメリカを「ホームランド」とするのかそれとも父祖の祖国を「ホームランド」とするのかアメリカのナショナル・アイデンティは基本的に二重性を帯びている。アメリカが抱えるこの問題を考慮して「ホームランド」という視点からアメリカ文学を考察するという試みには意義や拡がりがあると思われる。取りあげたのはソロー、トウェイン、フォークナー、カレン・テイ・ヤマシタ、ギレルモ・ヴェルデッキアといった作家たち、それにH・G・ウェルズの流れをひく侵略文学とSF映画などであり、アメリカ文学のほんの一部をカバーしているにすぎない。しかし各論考はそれぞれの視角と方法論から果敢に迫って「ホームランド」からアメリカ文学を読むことの可能性の一端を示している。
ISBN | 978-4-87571-097-4 |
---|---|
判 型 | 4/6版 上製本 |
頁数 | 286ページ |
定 価 | 2,860円(税込) |
刊行年 | 2019年3月 |
目 次
序文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小谷耕二
パフォーマンスによるボーダーランドの再地図化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岡本太助
──アメリカン・ホームランドの辺境における観測
モールス信号の政治学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高橋 勤
──ソローと一九世紀ネイティヴィズム思想
『イノセンツ・アブロード』にみる虚構のホームランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・竹内勝徳
フォークナーにおける〈境界〉とホームランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小谷耕二
カレン・テイ・ヤマシタのホームランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・喜納育江
──『Iホテル』におけるサンフランシスコのアジア系移民の故郷と物語空間
異国の祖ホームランド国
──ヤマシタとイシグロの七〇年代と日本・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・牧野理英
空飛ぶ円盤ホームランドを襲撃す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高野泰志
あとがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小谷耕二
索引
執筆者紹介
序文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小谷耕二
パフォーマンスによるボーダーランドの再地図化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岡本太助
──アメリカン・ホームランドの辺境における観測
モールス信号の政治学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高橋 勤
──ソローと一九世紀ネイティヴィズム思想
『イノセンツ・アブロード』にみる虚構のホームランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・竹内勝徳
フォークナーにおける〈境界〉とホームランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小谷耕二
カレン・テイ・ヤマシタのホームランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・喜納育江
──『Iホテル』におけるサンフランシスコのアジア系移民の故郷と物語空間
異国の祖ホームランド国
──ヤマシタとイシグロの七〇年代と日本・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・牧野理英
空飛ぶ円盤ホームランドを襲撃す・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高野泰志
あとがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小谷耕二
索引
執筆者紹介