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自伝/アンソニー・トロロープ
アンソニー・トロロープ

トロロープは貧乏紳士としてハロー校やウィンチェスター校でのけ者にされた理由、そして一人空想にふけり、物語の空中楼閣を築くようになったか率直に述べている。大学に進学することができなかった挫折をバネに、郵便局で公務員として働きつつ、文学で身を立てようと執筆に励んだことも語る。『自伝』は、本質的に著作で富と名声と安定した生活をえた成功の物語だ。本書では、読者の理解を容易にするため自身の小説のあらすじをすべて載せている。彼が更生のチャンスをつかんだアイルランドの地図、監督官として馬で巡ったイングランドの州地図も添えている。トロロープと言えば、朝早く起きて書き始め、朝食前には一日の創作量を終えるという有名な執筆法がある。彼はこれも詳しく紹介している。アイルランド人のバーニー・マッキンタイアーが早朝にコーヒーを持って起こしに来ることが、多産な執筆を支えたと述懐する。
 また、彼は作家を目指す若者に、生計を立てる道と創作をどう両立させればいいか、創作では何をめざすべきか、何をしてはならないか、批評家にどう接すべきか、忠告している。
 その他、彼の編集長としての体験、エジプトのパシャとした郵便の取り決め、米国政府とした著作権の交渉、中南米やオーストラリアへの旅行記、南北戦争の報告、当時の旅のおもしろいエピソードなど、盛りだくさんだ。

ISBN 978-4-87571-095-0
判 型 4/6版 上製本
頁数 361ページ
定 価 3,024円(税込)
刊行年 2018年5月