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シェイクスピアいろいろ
青山誠子

約400年前に書かれているにもかかわらず、現代の私たちにも通ずる問題意識を内包しているシェイクスピア作品。汲めども尽きぬ泉のごときその作品群のより深き理解のために、本書はよき伴侶となるだろう。

ISBN 978-4-87571-073-8
判 型 四六判 並製
頁数 271ページ
定 価 1,728円(税込)
刊行年 2013年12月



プロローグ 

 シェイクスピアの生涯年表 
 シェイクスピアの戯曲年表 
 シェイクスピアの家系図 

第一章 シェイクスピアの生きた時代とは――両義性のドラマ
 1 英国ルネサンスの両極性 
 2 英国国教会と中道主義 
 3 ロンドンと演劇――「世界劇場」 
 4 『十二夜』――宮廷愛の幻想 
 5 男装の女性――仮相VS.実体 
 6 『十二夜』の脇筋――祭VS.祭の終り 
 7 シェイクスピアと道化――人間存在の矛盾 
 8 結末の両義性 

第二章 シェイクスピアの現代
 1 現代に生きる「時代の魂」 
 2 『夏の夜の夢』 
 3 『ヴェニスの商人』 
 4 『ロミオとジュリエット』 
 5 『ハムレット』――上演をめぐって 

第三章 シェイクスピアの女たち
 1 流動する社会と女性観  
 2 女の條件 
  A 三大條件とハンディキャップ 
  B 「おとこ女」たち 
 3 宮廷愛への対処――ジューリア(『ヴェローナの二紳士』) 
 4 旅と男装 
  A ロザリンド(『お気に召すまま』) 
  B ヴァイオラ(『十二夜』)、イモジェン(『シンベリン』) 5 悲劇への道程――貞操への疑惑 
  A 黒い女(『ソネット集』)――肉欲への嫌悪と惑溺 
  B クレシダ(『トロイラスとクレシダ』)――女の裏切り 
  C 『メアリアムの悲劇』││女性の発言への圧殺 
  D デズデモウナ、エミリア、ビアンカ(『オセロ』) 
  E マクベス夫人(『マクベス』)――女性性の放棄 
  F クレオパトラ(『アントニーとクレオパトラ』)――ジェンダーの越境 
  G ハーマイオニ、ポーライナ、パーディタ(『冬物語』)――「時」の力、「女」の力 

第四章 シェイクスピアの結婚観
 1 時代の中の結婚観 
 2 家父長制社会――国王、父親、夫による支配 
 3 シェイクスピアの結婚と家庭生活 
 4 父と娘 
 5 長男単独相続制――限嗣不動産法、弟たちの不遇 
 6 持参金・寡婦産 
 7 貞潔・寡黙・従順 
 8 「寝とられ亭主」の不安 
 9 結婚の契約、ベッド・トリック 
 10 純潔の価値――母と娘 

第五章 シェイクスピア劇における「罪」と「裁き」
 1 ロンドンと犯罪 
 2 シェイクスピアと法律 
  A 失われた年月 
  B 『ハムレット』の法律問題 
  C 法廷場面――『ヴェニスの商人』『リア王』『冬物語』 
 3 王権をめぐる争い――テューダー王朝と『リチャード三世』 
  A 「王殺し」の系譜 
  B 「悪玉(ヴァイス)」「独白」「自然」――中世の伝統 
  C マキアヴェリズム――ルネサンスの外来思想 
  D 欺瞞・偽善――演劇性 
  E 罪の意識――『ハムレット』『リチャード三世』 
  F 憎悪と破壊――『オセロ』 
  G 誘惑と逡巡――『マクベス』 
  H 金をめぐる罪――『ヴェニスの商人』『アテネのタイモン』 
  I 性をめぐる罪――『タイタス・アンドロニカス』 
  J 裁きと許し――『あらし』 

第六章 シェイクスピアの二つの顔――「時」の力への挑戦
 1 シェイクスピアの二つの顔 
 2 ストラトフォードと父ジョン 
 3 ロンドン――宮内大臣一座 
 4 息子ハムネットと『ハムレット』――“父と子”のテーマ 
 5 ふたたびストラトフォード 
 6 生と死――「時」の力への挑戦 
 7 最後のメッセージ――遺言書、作品集 

 エピローグ 

 主要参考文献 
 初出一覧