詳細

ホーム > 詳細情報

クルマが語る人間模様―二十世紀アメリカ古典小説再訪
丹羽隆昭 著

1920年代から60年代にかけて発表された何篇かのアメリカ小説において、クルマという文明の利器がどう表現され、小説の意味とどう結びついているかを考察する。20年代はアメリカ小説が稀に見る豊かな結実の時期であった。クルマ社会の到来と軌を一にするのは大変興味深いものがある。

ISBN 978-4-87571-990-8
判 型 A5
頁数 318ページ
定 価 3,672円(税込)
刊行年 2007年



目次
第一章 クルマあれこれ
第二章 パッカードと『アメリカの悲劇』――閉ざされた上流社会と高級車
第三章 ロールス・ロイスと『偉大なるギャッツビー』――「カネ」の力で掴もうとしたはかない「緑」の夢
第四章 走り回るタクシーと『日はまた昇る』――終着駅なき日々の方向
第五章 ハドソン・スーパー・シックスと『怒りの葡萄』――「効率」優先社会への望み薄き抵抗
第六章 キャディラックと『すべて王の臣』――品性を欠く権力の行方
第七章 惨めな「再改装バス」と『笑い男』――「マイノリティー」の度重なる悲哀
第八章 ウィントン・フライヤーと『自動車泥棒』――クルマと馬と「貴族の責務(noblesse oblige)]
    むすび
    注
    あとがき
    書誌
    索引

<朝日新聞書評>
・・・・・・とりわけ、フォークナーの『自動車泥棒』が、蒸気自動車への退行的歴史観を示しつつ、馬をモデルにいかに架空のクルマを創案するに至ったかを手堅く推論していく手つきには、舌を巻くしかない。
ハンドルを握るすべてのかたにお薦めしたい、スピード感あふれる一冊だ。